鹿児島バリアフリー観光について

地域情報
06 /19 2017
 来年の大河ドラマ「西郷どん」や2020年の開催される国民体育大会に向けて、観光系仕事が注目されてきている鹿児島です。
 今回は鹿児島県のバリアフリーツアーの現状について特定非営利活動法人 かごしまバリアフリーツアーセンター 理事長の日高良二さんにお話を伺ってきました。

barrier-free20170619001 ▲特定非営利法人かごしまバリアフリーツアーセンター 日高良二 理事長
 日高理事長オススメの本「88歳大女将、連日満室への道{津田 令子 (著), 中村元 (著)}
  :日本バリアフリー観光推進機構理事長「中村元」さんが執筆された本で、バリアフリー観光について学びたい方にオススメの一冊です。

 今回は取材動画をアップしていますので要約しますと、鹿児島においてのバリアフリーツアーは設備を設置するだけでそれに伴う知識や対応がまだまだの様です。

 歩行障害当事者でもある日高理事長は、日頃の体験から鹿児島県の現状が見えています。
ーーまずはかごしまバリアフリーツアーセンターについて教えて下さい。

 かごしまバリアフリーツアーセンターは個人のお客様を対象に、施設の状況や鹿児島にいらっしゃる方が行けるか行けないかを伝えます。最終的にツアー実施の判断は当事者にお任せするという形を取っています。
 鹿児島県内の「どこに行きたい?」「目的は何であるか?」を大事に考えて、それに応じた形で観光客の目的を達成出来る様な案内を差し上げています。

 単にバリアフリーと言ったら「段差がない」「障壁がない」という事がまず考えられます。施設様においては施設を改善しなくてはならないと考えがちですがそうではなく、心でバリアフリーを考え「できる事をしてあげる」。例えば段差があったら車椅子の方は昇る事ができません。そこでシャットアウトするのではなく、施設側が「お手伝いしましょうか?」という事で中に入れてあげる。
 ホテルでは表は階段であっても裏は搬入口になっています。結局段差が無くてフラットの状態で建物内に入れる作りになっています。お客様にご理解をいただいた上で重度の方はそちらから入っていただく事もできます。

 あと(宿泊する)お部屋にバリアフリーの設備が無くてはならないという訳でもありません。
 例えば建物の中に一か所でもバリアフリーのお手洗い。法律の中で、「駐車場を確保する」「バリアフリーのお手洗いの確保等」が義務付けられています。その中でお部屋はバリアフリールームは無いけれども別のお手洗いを使っていただく事で宿泊が可能になるとか、そういったところも知っていただく。それに関しホテルのスタッフが知らない。だから、(お客様が)いらっしゃった時に「いや、うちは部屋が使えないのでお断りしています」とかあるのでそうではなく、バリアフリー観光の中では、その人に合った対応の仕方を意識していただかなくてはなりません。

 センターとしては「だれもが安心して自分らしく外出できる。そんな優しい街作り」目指しており、大きなテーマとしては「行きたいところに行こうじゃないか」という事を掲げています。
 それに関してバリアフリー観光は、「どういった位置付けで何をするか?」といったところをお話させていただいたり、ホームページでは観光・宿泊・トイレ・交通・飲食店・温泉のバリアフリー情報を掲載しています。

 ホームページには一部のデータしか載せていません。何故かと言ったら細かい情報を出してしまうと、本人様が見て、センターに相談無しで直接ホテルとやりとりするとトラブルが起きてしまう場合があります。
 そういった事を防止する為に、例えば直接お客様がホテルに問い合わせた際に、ホテル側は利用者の身体状況を訊ける状況にありません。私を含めセンター職員は障害当事者なので、的確な交渉とアドバイスをする事ができます。


ーーこれから大河ドラマや国民総体を控え、観光客が増えてくると思うのですが、バリアフリーツアーに関しての情報がまだ行き渡っていない様に感じます。この辺はどうお考えですか?

 鹿児島市を取り巻く地域においては、「バリアフリー観光」という言葉だけは皆さん認識はされてきているようです。しかしそれに伴う数字の認識がまだできておらず、「来る人は構わないからどうぞ」という考え方ですね。
 例えば障害者というのはひとりでは行動しないんですよ。必ず付随する介助者であったり、グループであったり、という方が行動される。ビジネスマンだったら一人で宿泊をして、例えば1という数字で宿泊されても、当事者という方は1じゃなくて3・4・5と数字が大きくなる。数字が大きくなって人数が増えるという事はそれだけ鹿児島への集客の数字も増え利益性も高くなります。

 バリアフリー観光の効果は利益性だけでなく、地域過疎化の解消にもつながると考えます。
 ここで生活したら子供を明るく健康に。一緒に暮らせる町。意識的な街の本当の優しさ・環境。バリアフリー観光の「安心」というイメージから若い人たちが入ってくる可能性も出てきます。
 IターンとかUターンの方たちが入ってくると、そこの人口が増えてくる可能性が出てきます。

 バリアフリー観光はただ障害者が入ってくるという事ではなく、人の出入りが増えてくるという事がいろんな事につながります。


 お話に興味を持たれた方はこちらの取材音声も聞いてみて下さい。


※ 文章で見た時に解り易くする為、お話しをまとめさせていただきました。
取材:2016.6.14.
執筆:2016.6.27.



 
 
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クリエイティブパフォーマンス BAN

イベントやプロジェクトの企画や相談を主に受けています。
鹿児島を拠点として主に九州で活動。

状況に応じパフォーマーとしても活動
 1時間で最速200点のバルーンアートを作るバルーンパフォーマー
 夏の風物詩 金魚すくい名人
 ゴム銃や紙トンボなどの昔遊びの講師
 刀や手裏剣などを操る 侍・忍者
 鎧の着付け師 など

フリーライターとしても活動
 元 KADOKAWA Walker plus 鹿児島県地域編集長 など
 得意なジャンルは、鹿児島の歴史・文化・古武道・グルメ・温泉、日本の古武道、中国拳法、ゲーム(特にアーケードゲーム)、スポーツチャンバラ、火山

主な資格は
 普通一種運転免許
 ヘルパー2級
 FMD陳列士
 乙4種危険物取扱者
 国内旅程管理主任者
 スポーツチャンバラインストラクター
 伊賀流忍者店中忍免許